第4世代の育成事例

今回の経済危機の影響で、多くのファミリーオフィスでは
ファミリーメンバーに対する教育予算を削減していると言われているが、
昨年のFFI総会での発表のひとつに、
あまり多くの予算をかけずに次世代を育成している事例が紹介された。

1940年代に鉄鋼ビジネスで財を成したフォスター一族の
ファミリーオフィスのマネージャのDavid Martin氏とJennifer East氏の発表だ。

現在フォスター一族は17世帯からなり、第3世代から第4世代への移行の準備中だ。

19歳から35歳までの第4世代のメンバー8名に対して、
互いにパートナーシップを養い、富に対する自立心、
財産の管理人としてのスチュアードシップを養うプログラムを実施している。

実施しているといっても、ファミリーオフィスのマネージャーは
彼らが自発的に運営できるための手助けをしているだけだ。
第4世代のチームワークや自主性を養うのが目的だ。

8名の第4世代のメンバーは、自分達で会の名前を決め、
ファミリーオフィスの運営する資産とは別に、
親の援助も受けずに、
自分達の金を持ち寄って、話し合いながら投資先を決め、
運用している。

リーダーは持ち回りで行い、全員がリーダーになる機会を持つ。
リーダーは親たちが運営するファミリーオフィスの取締役会にも
第4世代の代表として出席する。

取締役会で決められた予算に合わせて、
ファミリー全体全員が集まる総会の会場を選び、
テーマを決め、ファミリーが行うチャリティーの支援先を
決めるのも第4世代の役割になっている。

これらを自分達で話し合いながら決めていく。

プレゼンテーションでは、発表者のほかに、
3名の第4世代の若者が出席し、体験を話した。

美術大学に通う現在のリーダーの女性は、
実に楽しそうに、自信を持って自分達のチームについて語った。

時には意見が異なり、対立することもあるが、
辛抱強く話し合えば解決できる、と誇らしく語った姿が印象的だった。

このようにして築いたチームワークは、
一生の財産になることだろう。

発表者は、次世代の育成は20年かけて行うプロジェクトだと語っていた。

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