家を続ける極意

久しぶりに高校時代の友人に会った。
彼の実家は地方の小さな都市で、室町時代から続く家だ。

地元で印刷業を営み、ロータリークラブの熱心な会員である彼は、
事業を大きくしようとは全く考えていない。

「商売を大きくするには、運、実力、人柄の3つがそろわないとできない。
自分には欠けているものがある。」と、冷静に判断する。

「先祖にはこの3つを備えた人が何人か出た。自分の子、孫からも
いずれ3つを備えた者が出て、商売を大きくするだろう。
だから自分の仕事はバトンを渡すこと。
なんとか食いつないで、次の世代を育てることだ。」

商売を大きくできない言い訳にも聞こえかねないが、
彼は決して放蕩息子ではない。

高校時代から車が大好きで、
まわりの人たちにも車選びやメンテナンスのアドバイスをするが、
自分の車は軽トラック。この軽トラックで日本中どこへでも出かけていく。

「要は、入ってくる以上に使わなければいいのさ。」

この大様さが、何百年の家を続けていく極意かもしれない。

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