ファミリービジネスの構造的な課題

ファミリーとビジネスは、全く異なる性質を持つサブシステムからなるシステムです。愛情や感情を大切にするファミリーに対して成果や効率を追求するビジネス、この二つが複雑に重なり合うのがファミリービジネスの基本的な構造です。

3円モデルの中のビジネスの円で表したのは、成果が大事な世界です。そして、利益が大事な世界です。そこでは、感情よりも理論が優先されます。一方で、ファミリーの世界では、平等が大事です。そして、愛情が大事です。親孝行というのも大事なものです。兄弟は皆平等に扱われることが大事で、理論よりも感情が優先される世界です。ビジネスとファミリー、この二つはある意味全く相反するものと言えます。

3円モデルで表されるように、相反するものが、実際重なり合っています。ですから、この重なりを上手くコントロールできると、大きな強みになります。この相反したものの強みを活かしていくことができるのです。けれども、そこを間違うと泥沼に入っていってしまう…そういうものです。ファミリービジネスの成功の秘訣は何か?と問われれば、私たちはこの重なりの部分のマネジメントです、と答えます。つまり、ファミリーとビジネスの境界線のマネジメントなのです。

3つの円が重なっていること、これがファミリービジネスの独特の構造です。ファミリービジネスの強さも、この多様性を持った構造がもたらすものです。ファミリーには代々育成された価値観や強い意志、創業者の思いやファミリーが共有する夢があります。それがファミリ―内で次の世代の優秀な経営者を育てる基盤となるのです。ファミリーが持つ温かさは、ビジネスに働く人たちのモチベーションを高めます。危機に直面したときのファミリーの団結力は、ビジネスの戦略転換の強い支えになるものです。永続と繁栄の活力はファミリーの支援によって格段に強いものとなるのです。

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